映画とキャリア

【スキルアップ/昇進・昇格】映画ドリームからみる~キャリアアップのヒント~

ドリームでみるキャリアアップ表題
ネタバレ注意!!
記事中では、映画の内容に触れることがあります。

【キャリアアップ/スキルアップ/昇進・昇格】映画ドリームからみる、目標を達成するには?

「HIDDEN FIGURES」2016年、127分、アメリカ

邦題「ドリーム」ですが、3人の女性たちがキャリアップや、スキルアップ、昇進を可能にした過程から、夢と目標は、どのように異なるのかを確認しておきたいと思います。
まず、それぞれの言葉を広辞苑で調べてみました。夢「将来実現したい願い。理想。」、目標「目印。目的を達成するために設けた目当て。」だそうです。夢は、願いや理想ということで、実現できるかどうか不確実なのに対して、目標は、目的を達成するために設けた目当てですから、実現しやすい、より実現可能なものと言えそうです。そこで、

夢と目標の違い

夢=将来、実現したい願いや理想のことで、叶えるには、実力だけでなく運やタイミングなども必要なもの。
目標=目的を達成するために設けた目当てや目印のことで、達成には、ある程度の実力があれば可能なこと。

このように定義しておきたいと思います。

そう考えると、この映画の3人の女性は、“ドリーム”を叶えた、というよりは、困難を乗り越え、目標を達成した結果として、キャリアアップやスキルアップ、昇進・昇格を実現できたと考えられます。実際に、劇中に取り上げられたエピソードのどこまでが実話かはわかりませんが、この映画から“目標を達成する”ヒントを一緒にみてまいりましょう。

困難を打開して、目標を達成する3つのヒント

メアリーが目標を達成したヒント(1)

ドリーム メアリー出典:映画『ドリーム』オフィシャルサイトより

“仕方がない”と諦めず、前例になる勇気を持つ

メアリーは、劇中でも冒頭で、すでに技術者としての発想力を買われ、NASAの技術者養成プログラムの受講を勧められていました。その技術者養成プログラムを受講するためには、数学と物理学の学士号を有していること。これは、メアリーはクリアしていました。彼女が抱えた困難さは「上級講座を受講すること。バージニア大学、あるいは、ハンプトン高校での受講が可能」という要件でした。ハンプトン高校は、白人用であっためです。何日も同じ愚痴を聞かされたドロシーは、「あんたの愚痴を聞きたいわけじゃない、裁判所に請願書を出せば?」と突き放すのでした。

本当に、請願書を提出したメアリーは、「肌の色は変えられません、前例になるしかないのです。今日、処理する案件で100年も意義があるものは?あなたが前例になれるのは?」と、裁判官を説得し、ハンプトン高校の夜間講座を受講する権利を勝ち取るのでした。メアリーは、家族の協力もあり、無事にハンプトン高校の夜間講座を卒業。全米初の黒人女性航空技術者になり、女性の地位向上に貢献したそうです。

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キャサリンが目標を達成したヒント(2)

ドリーム キャサリン出典:映画『ドリーム』オフィシャルサイトより

自分を信じ、チャンスを掴んで実力と感謝を示す

もともと、天才的な数学の才能に恵まれていたキャサリンが、その高い計算能力を買われ宇宙特別研究本部に異動してから、本部長ハリソンにその実力を認められ、期待されるのに時間はかかりませんでした。
キャサリンは、そのハリソンに、グレンの計算(=有人飛行の上、地球に戻す計画)を始めることを提案し、新しい計算式が必要なことに対しても「できます。腕は確かです」と自らアピールし、チャンスを掴みます。また、非公開の会議に出席する必要性を訴え、会議中、刻々と変化するデータから着水地点を割り出し、実力を発揮しました。

しかし、他人の成功をただ羨む人ばかりではありませんでした。実力を認めない者に対して、ハリソンは「自分の役目が分かるか?皆を導く天才を見い出すことだ。一丸とならなければ成功は得られない」と、諭します。やがて、地球に戻す軌道を計算するのに、古い計算式から導き出せることに気づいたキャサリンは、計算自体は軌道に乗ったIBM 7090システムが担うため、皮肉にも職を追われて西計算グループに戻ります。

いよいよ、グレン飛行士がアメリカ初の地球周回軌道飛行に挑む日、打ち上げ直前に想定外のトラブルが発生しました。先の会議で、グレン飛行士は、その実力を知っていたキャサリンに重大な計算を託すことを進言し、無事に宇宙に飛び立つのでした。やがて、宇宙特別研究本部に返り咲いたキャサリンは、月面着陸やスペースシャトル計画に参加し、これらの功績をたたえられ、97歳で大統領自由勲章を受章したそうです。

ドロシーが目標を達成したヒント(3)

ドリーム ドロシー出典:映画『ドリーム』オフィシャルサイトより

先を読み、新しい技術を学び変化に備える

ドロシーは、長く西計算グループには管理職が不在で、自分が管理職を代行していると訴えても、管理職への昇進が認められないことに不満を感じていました。

ある日、ドロシーは、書類係を通さず、自ら書類を届けることで東計算グループを訪れ、技術部に搬入された物がIBMのメインフレーム機で、一瞬で膨大な計算をこなすことを知ります。IBM 7090システムが稼働したら、自分たちはみんなクビになると口にします。「どうすればいい?」と聞くキャサリンに、「学習して、頼れる人材になるしかない。結局、ボタンを押すのは人間よ」と、ドロシーは答えるのでした。

そこで、ドロシーは備えます。まず、2人の息子を伴って図書館の白人用の棚から「FORTRAN」という本を持ってきます。当時、最先端な機械言語であるFORTRANを学ぶために。もともと、機械いじりが好きな父から教えを受けていたドロシーは、コンピューターを扱うことをためらわず、先駆けてFORTRANを学びました。そして、西計算センターの仲間にもプログラムを学ぶように勧め、導きました。

人間では、コンピューターの計算の速さに太刀打ちできません。その上、軌道計算には、瞬時に計算するIBM処理システムが必要不可欠でした。そのため、急遽、プログラマーが大量に必要になり、ドロシーに白羽の矢が立ちました。仲間と一緒でないとその仕事を受けられないと答え、皆と備えていたドロシーは、仲間とともにIBMシステム室に大挙して訪れます。

やがて、全米初の有人飛行の打ち上げを見届けたあと、新しい辞令を受け取ります。晴れてNASA IBM計算室 室長に就任し、30名の常勤チームを率いることになりました。ドロシーは、NASA黒人女性初の管理職になり、のちにFORTRANの専門家として、その名をはせたそうです。

3人が教えてくれたこと

まとめ

(1)“仕方がない”と諦めず、前例になる勇気を持つ
(2)自分を信じ、チャンスを掴んで実力と感謝を示す
(3)先を読み、新しい技術を学び変化に備える

実際に、コンピューターがもたらされてからの技術革新、そして、そのスピードはすさまじいです。また、人工知能(AI)の活用などにより、更にそのスピードは加速することでしょう。かつて、人が担っていた役割が陳腐化すれば、別な役割を担う人材として生まれ変わる必要があります。つまり、ひと昔前であれば人生において、ひとつのキャリアを醸成することでこと足りていたのが、長い人生において、ひとつであればキャリアを発展させ続けるか、あるいは、複数のキャリアのサイクルを回す必要性が生じそうです。

では、目まぐるしく時代や価値観が変化する中、何を基準に生き方を決めていけばよいのでしょうか?次の“こころの種”から考えてみましょう。

こころの種:
今の社会が必ずしも正しいわけじゃない。
正しいことをする人が正しい。ドロシーの言葉より

これからの時代を生きるのにも応用できそうなヒントを、3人の女性は教えてくれました。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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